『経験の種』~記憶よりも大事なもの~

出典:Unsplash_Ilja Tulit

『経験の種』

~記憶よりも大事なもの~

素敵な思い出でも思い出せなくなる時も
あるよね。

経験したのは
間違いない
宝物のような
思い出なんだけど……

でも
大丈夫だよ
「経験の種」は
ちゃんと残っているよ。

というよりね。
「記憶」はね
日々刻刻と
心の奥の蔵に
おさまっている
「経験の種」
 に書かれた
ちょとした
「見出し(インデックス)」
に過ぎないんだ。

赤ちゃんの時に
お母さんに
「ぎゅっ」ってされた
経験を覚える?
覚えていないよね。

でも
それは人生の宝物。
(お母さんにとっても 永遠の宝)

まるで
読みだし機能に
エラーが起きた
記憶媒体のように
「経験の種」は
「読みだせない時もある」

しかし
間違いなく 
経験の種は
その人を作っているのです。
(これを仏教で「ごう」と言います)

「経験の種(業)」が
愛しくなってきましたね。

「弥陀の五劫思惟の願を
よくよく案ずれば
ひとえに親鸞一人が為なりけり

されば若干の業を
もちける身にてありけるを
助けんと思し召したちける
本願のかたじけなさよ」

    『歎異抄(後序)』

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